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マリリン・モンローの隣にヒュー・ヘフナー氏が眠るというアメリカ社会の悲哀

生前にマリリン・モンローの眠るお墓の隣を購入していたヘフナー氏

赤いバラ(アメリカンビューティ)が供えられたマリリンのお墓。左のスペースがヘフナー氏のもの

LOS ANGELES, CA - SEPTEMBER 28: A view of the mausoleum vault where Hugh Hefner will reportedly be laid to rest at Westwood Village Memorial Park on September 28, 2017 in Los Angeles, California. Hefner died September 27 at the age of 91. (Photo by Matt Winkelmeyer/Getty Images)

ロサンゼルスにあるウェストヴィレッジメモリアルパーク。多くの有名人が眠る墓地に、1962年に36才という若さで亡くなったマリリン・モンローが眠っています。

彼女の隣のスペースを購入していたプレイボーイ誌創刊者のヒュー・ヘフナー氏。
2017年9月27日91才で亡くなり、30日には家族に見守られながらマリリンの隣に棺が納められました。

ヒュー・ヘフナーは、生前マリリンの隣のスペースを購入した理由についてこう語っています。

「マリリンの横で永遠の時を過ごせるなんて、そんな甘い過ごし方は他にないよね。」

このようなエピソードを聞くと、ヘフナー氏は、「マリリンと親しかったのかな?」と想像してしまいますが、実はヘフナー氏は一度もマリリン・モンローに会ったことがないのです。

その事実を詳しく知ると、アメリカの権利社会、適者生存社会のひずみを感じ、悲しいような切ないような何とも言えない気持ちになりました。

“I’m a believer in things symbolic,” he told the Times. “Spending eternity next to Marilyn is too sweet to pass up.”

出典元:http://www.usmagazine.com/celebrity-news/news/hugh-hefner-laid-to-rest-next-to-marilyn-monroe-in-private-ceremony-w506502

マリリン・モンローを利用し世に出たヒュー・ヘフナー氏

CANNES, FRANCE - MAY 25: Playboy publisher Hugh Hefner opens the Proud Galleries photo exhibition, 'Playboy Exposed' as he celebrate his 80th birthday during the 59th International Cannes Film Festival May 25, 2006 in Cannes, France. (Photo by Gareth Cattermole/Getty Images)

マリリン・モンローとヒュー・ヘフナーは、2人とも1926年生まれの同い年です。
1950年代のハリウッド黄金期に世に出て、その後も活躍した二人ですから、どこかで出会っていてもおかしくないはず。
おそらく、マリリンの方にヘフナー氏に対する感情の確執があり合うのを避けたのだと思われます……

1953年にヘフナー氏が発行した雑誌プレイボーイ創刊号は、マリリンのヌードグラビアを掲載し、
売り切れになるほどの大人気となりました。

1953年は、マリリンにとっても大切な年でした。
映画「ナイアガラ」でモンローウォークを披露し、女優としての知名度を上げ、「紳士は金髪がお好き」そして「百万長者と結婚する方法」と、大ヒット映画に次々と主演。当時のアメリカ男性の憧れの女性になったマリリン。
1945年にモデルとして雑誌に登場して以来、女優になるためにがんばってきた長年の努力が実り、ようやく女優としてトップの座が目の前に見えてきた時期です。

ただ、マリリン本人は、この3つの映画で大衆の間に広まってしまった「頭の弱い金髪美女」というイメージを嫌い、なんとか払拭したいと悩んでもいたのです。

そんな矢先、マリリンの知らないところで掲載された衝撃的なヌード写真。

魅力的な写真ではありますが、この写真によりザ・セックスシンボルというイメージが決定的なものに
なってしまいました。

しかも、この写真は、プレイボーイ創刊号のために撮り下ろしたものではありません。

マリリンが無名時代にお金に困り、たった50ドルで引き受けたカレンダーのヌードモデル。
その写真が、マリリンの知らないところで取引され、グラビアに使用されたのです。

大女優として羽ばたこうとしていた矢先の、足を引っ張るような出来事でした。
マリリンは、精神的に大きなダメージを受けたと言われています。

セックスについての既成概念を壊すことに生涯をかけたヘフナー氏

LOS ANGELES, CA - APRIL 04: Playmates Heather Rae Young (R) and Ashley Doris attend Amazon Original Series 'American Playboy: The Hugh Hefner Story' premiere event at The Playboy Mansion on April 4, 2017 in Los Angeles, California. (Photo by Charley Gallay/Getty Images for Amazon)

衝撃的なマリリンのヌード写真ですが、権利的にはヘフナー氏が正当に購入し掲載したものです。

写真の所有権を持っていたカレンダー製作会社から、500ドルで権利を購入し創刊号に掲載しています。
写真の権利は、カレンダー会社にあるのでマリリンの了解は取らなくて良いという考え方です。
確かに権利上は正当と言えるのでしょう。

ヘフナー氏は、雑誌創刊者として、とても才能のある人物であることは紛れもない事実です。

経営者として考えれば、創刊号のマリリンのヌード写真のエピソードも、予算の少ない中で目玉グラビアを破格の低予算で購入したヘフナー氏の手腕が光ります。

雑誌にも、当時のアメリカ社会に足りないもの、既成概念を覆すものを雑誌に取り上げ、世の中に物議を起こしてきました。

プレイボーイ誌は、アメリカの文化に影響を与えてきた雑誌であることは間違いありません。
アート、カルチャー、社会問題、政治問題と同等にセックスについて取り上げてきた画期的な雑誌でした。


プレイメイトと呼ばれるヌードモデルたちの存在も、セックスの開放を扱ってきた雑誌の象徴的な存在です。

ヘフナー氏自身にも、セックスは自然なことで隠すものではないという確固とした信念があります。
数名のプレイメイトたち一緒に暮らす一夫多妻生活というプレイべートも、話題となってきたヘフナー氏。
セックスについてオープンにするという考え方で、最低でも124億はあるという資産を築きあげてきました。

ハリウッドの中心地で、70年以上にわたり活躍してきたヘフナー氏。

彼の人生を映画化する話もあるそうですが、ハリウッドという虚構の世界で自分の信念を貫き、時代と勝負してきた一人の男性の人生が、実際にはどんなものであったのか?
興味を惹かれるものがあります。

亡くなっているとはいえ、マリリンがどのように感じるのかが気になる……

BEVERLY HILLS, CA - AUGUST 02: Auction items at Marilyn Monroe Remembrance at Avalon Hotel on August 2, 2017 in Beverly Hills, California. (Photo by Rodin Eckenroth/Getty Images)

ヘフナー氏が、7万5000ドル(約825万円)で購入したマリリン・モンローの隣のスペース。
正当にお金を払って自分の好きなお墓を買う権利があるのはもちろんそうなのですが、マリリンとの関係性を考えると、ヘフナー氏の片思いという感じは否めません。

お金さえ払えば、権利さえ買えば有無を言わせないというアメリカ社会の原理を感じさせるような出来事のように感じて、何とも言えないモヤモヤした気持ちになってしまいました。

実力があるもの才覚があるものに成功のチャンスがあるのが、アメリカ社会のいいところですが、
実力=権利の行使になってしまう危険性もあると思うのです……

「権利があるから文句は言わせない」というのは、正論ではありますが、そこに配慮や優しさが少しも含まれていないのが気になります。
ビジネスに優しさなど必要ないのかもしれません。何甘いこと言ってんだと怒られるかもしれません……

お墓の問題にしても、もちろん正当に購入されているので何の文句も言えないのですが、マリリンに対する配慮があってもいいのではないか?とも思ってしまいます。
マリリンにとっては生前、会いたくなかった相手が隣に来るわけですから。

亡くなっているのだから、何も感じるはずがないと言われてしまえばそれまでですが……

「いないいないばあっ!」歴代おねえさんまとめ|初代から現在(7代目)まで

Commentコメント

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talisman

2017/10/14 23:37

ヘフナー氏もモンローに謝りたかったのではありませんか? きっと今頃天国で仲良くしていると思いますよ。

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たくあん

2017/10/14 20:54

男性に、気に入られるように自分を変えることも生き方の一つかな。

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峯丸ともか

峯丸ともか(みねまるともか)です。 ラジオ局→TV局勤務後、2015年フリーライターに...

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mnm

2021/01/18 02:34

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