LOS ANGELES, CA - FEBRUARY 16: (L-R) Actors Aaron Paul and Norman Reedus attend the Premiere of Open Road's 'Triple 9' at Regal Cinemas L.A. Live on February 16, 2016 in Los Angeles, California. (Photo by Barry King/Getty Images)
昨今のハリウッドでは、人気俳優が映画とテレビの両方を行き来するのが半ば当たり前。かつて、どのテレビドラマも1シーズン24話以上あった時代は、一度レギュラー役を引き受けてしまうと撮影で少なくとも9ヶ月は拘束されるため、映画を含めたそれ以外の仕事は物理的にほとんど不可能でした。
なぜか日本ではあまり知られていない事実ですが、かつてハリウッド俳優がテレビよりも映画の仕事を好んだ理由、テレビを中心とする俳優がなかなか映画で活躍できなかった理由は、実はそうした事情とも深く関係しているんですね。
それに比べると、現在はケーブル局ドラマを中心に1シーズン10~13話程度のシリーズが増え、撮影で拘束される期間もだいぶ短くなったため、シーズンの合間に映画へ出演することが容易になった。おかげで、映画とドラマの垣根がグッと低くなったというわけなんです。
さてさて、そうした中で今週末、海外ドラマファンには見逃せない映画が日本公開されます。それがケイシー・アフレック主演の壮絶バイオレンス・アクション「トリプル9 裏切りのコード」。というのも、なんと「ウォーキング・デッド」のノーマン・リーダスと「ブレイキング・バッド」のアーロン・ポールが兄弟役で共演しているんですよ!
舞台は「ウォーキング・デッド」と同じジョージア州のアトランタ。全米最悪の犯罪都市であるこの地で、ロシアン・マフィアに雇われて犯罪を重ねる強盗グループが、警察の緊急コードを悪用して政府の重要施設を襲う計画を立てます。ところが、メンバー間の対立などもあって、次々と予期せぬ出来事が起きてしまい、事態は最悪の方向へと向かって行くことになるんですね。
この強盗グループのメンバーというのが、生活に困って犯罪に手を出してしまった元軍人や汚職刑事たち。ノーマンとアーロンが演じる兄弟もその仲間です。で、彼らは“警官が襲われた場合は、その捜査を最優先にして警官を動員する”という緊急コード“999(トリプルナイン)”を発動させ、市内の警官が出払った隙を狙って計画を遂行しようとする。その生贄として選ばれたのが、真面目一筋の実直な刑事クリス(ケイシー・アフレック)。彼を銃撃して“999”を発動させようというわけです。そのことに対する罪悪感が、グループ内の人間関係に波紋を投げかけていきます。
↑左からアーロン・ポール、キウェテル・イジョフォー、ケイト・ウィンスレット、アンソニー・マッキー、ジョン・ヒルコート監督
そのほか、「それでも夜は明ける」(’13)でアカデミー主演男優賞候補になったキウェテル・イジョフォー、「キャプテン・アメリカ」シリーズのファルコン役でお馴染みのアンソニー・マッキー、「トラフィック」(’00)や「カポーティ」(’05)が印象深いクリフトン・コリンズ・ジュニアなどが共演。ケイト・ウィンスレットがロシアン・マフィアの女ボス役で登場するのも要注目です。また、ウディ・ハレルソンが主人公クリスの愛情深い叔父で、警察官としての理想と現実のギャップから呑んだくれになったベテラン刑事を演じており、ドラマ「トゥルー・ディテクティブ」とはある意味で真逆なキャラに挑戦しているのも、海外ドラマファンには興味深いかもしれません。
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