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映画『スパイ・ゲーム』はハリウッドの2大スターであるロバート・レッドフォードとブラッド・ピットが共演した知的でスリリングなサスペンス・ドラマです。 『リバー・ランズ・スルー・イット』ではレッドフォードが監督、ピットが俳優という立場でしたが、今作では俳優同志としての顔合わせが実現しました。私生活でも師弟関係にあるからこそ、2人の自然体の演技を見ることができます。
監督はトニー・スコットです。『クリムゾン・タイド』、『アンストッパブル』、『デジャブ』といった2大スター共演の作品を手掛けています。
1991年。ベルリンの壁が崩壊して2年、湾岸戦争開始のこの年、1人の有能なCIA工作員が引退の時を迎えようとしていました。彼の名はネイサン・ミュアー。30年にわたって数多くの諜報活動に携わってきた伝説の男です。
そんな彼の元にある知らせが飛び込んできます。「トム・ビショップが中国当局に拘束された」、と。戦時下のヴェトナムで出会い、自身の手で育て上げてきた有能な工作員です。
ミュアーからCIA上層部はビショップについての情報を聞き出そうとします。会議室に呼ばれたミュアーは自分だけが知るビショップに関する情報を小出しにしながら、上層部の動きを探ります。そこで彼が知ったのは、大統領が中国訪問を控え、関係悪化を恐れるCIA上層部の思惑によりビショップが見殺しにされようとしていることでした。
「君が何か失敗しても、捕まったとしても絶対に助けになど行かない」、とビショップに冷たく言い放ったミュアーが取った行動はそれとは逆でした。決して報われない非情なスパイの世界において、最後に人間性を示すのです。引退後の生活のために貯えていた全財産を投げ打ってまでも、ビショップの救出に挑むのです。
映画のタイトルである『スパイ・ゲーム』から派手なスパイ・アクションだろうと思っていたところ、なんとこの映画は男のドラマです。引退を間近にしているCIAの工作員が自分の部下を見殺しにさせまいと、上層部と緊張感ある駆け引きを繰り広げます。場所は会議室、そう密室です。
ネイサン・ミュアーを演じるのはハリウッドの 2枚目スターであるロバート・レッドフォードです。現場で身に着けた情報収集能力を駆使して、知っている情報を小出しにしながらCIAの上層部と駆け引きを繰り広げます。常に彼らの一歩先を行って、まるでチェスの駒をひとつずつ動かしているようにゲームを楽しんでいます。独自の美学を持ち、12年以上のスコッチを飲み、金を貯えて、決して手を付けない、そして情報提供者のために命を懸けない。己の道をあくまで貫く男を円熟味のある演技で見せています。
中国当局に拘束されてしまう工作員トム・ビショップを演じているのはブラッド・ピットです。実在の登山家、凶悪な殺人事件に挑む熱血刑事、美女に恋するキュートな死神、IRAのテロリストと幅広い役を演じてきた彼が『スパイ・ゲーム』で演じているのは若くて有能な工作員です。レッドフォード演じるミュアーと戦時下のヴェトナムで出会い、工作員としての素質を見出されます。与えられた任務を確実に遂行するのですが、そのためにはどのような犠牲も仕方がないというミュアーのやり方に傷付けられます。
映画はCIA本部の会議室、つまり密室と危険と隣り合わせの最前線を行き来しながら展開していきます。
ミュアーを取り囲む男たちはひと癖もふた癖もある者たちばかりです。口から出てきた言葉が真実とは限らない。顔の表情が芝居であるかもしれない。そんな男たちに取り囲まれたミュアーは彼らの一歩先を行き、まるでチェスの駒を動かしながら楽しんでいるかのようです。
1度目は映画のストーリーを存分に楽しみ、2度目はロバート・レッドフォードになりきって上層部との駆け引きをチェスをするかのように楽しんでみるのはどうでしょうか。
僕もスパイゲーム大好き( ´∀`)
— area48 (@jun_area51) 2017年7月19日
吹替版もいいですよ
退職金を賭けた救出大勝負!最高#スパイゲーム pic.twitter.com/LmLJ3J08tq
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