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「高慢と偏見とゾンビに続け!」と熱かった米国出版界

https://en.wikipedia.org/wiki/Pride_and_Prejudice_and_Zombies

映画「高慢と偏見とゾンビ」は、同名小説を映画化したものです(日本語翻訳版は二見書房から出ています)。

http://www.futami.co.jp/book/index.php?isbn=9784576100074

題名から想像がつくように、これはイギリスの小説家ジェーン・オースティン(1775~1817)の「高慢と偏見」の内容を6~7割方流用しつつ、ゾンビバトルを加えた「マッシュアップ小説」と呼ばれるジャンルに属するものです。

内容はどんな感じかと言うと―おしとやかな5人姉妹の婚活物語である「高慢と偏見」の登場人物はほぼそのままに、姉妹はずば抜けた戦闘能力を持つゾンビスレイヤーという設定で、ゾンビが蔓延するイギリスの小都市を舞台に、戦いと恋のバトルに明け暮れる…というもの。

筆の運びは、「高慢と偏見」と同じようなストーリーラインの中に、ところどころゾンビがもつれこむも、話の大筋は変わらないという何とも不思議な展開。例えば―

冒頭の舞踏会のシーン:

オリジナル「高慢と偏見」(光文社/小尾美佐訳)では―

「ダーシーもその場を離れた。エリザベスにはミスター・ダーシーに対して好意的とは言えない感情が残った。そこてこの話を身内の者や友人たちに触れまわった。なにしろエリザベスは、馬鹿げたことを面白がる活発で陽気な性格の持ち主なのである。その夜は、ベネット家のひとびとにとっておおむね愉快に過ぎていった」

これが、「高慢と偏見とゾンビ」(安原和見訳)になると―

「ミスター・ダーシーが離れていくのを見ながら、エリザベスは全身の血が凍るのを感じていた。かつてこれほどの侮辱を受けたことはない。戦士道にのっとり、名誉を守るために復讐せねばならぬ。周囲の注意をひかないよう用心しつつ、身をかがめて足首に手をやった。ドレスのすそに隠した短剣を探り当てる。あの高慢なミスター・ダーシーを室外へ追っていき、のどを掻っさばいてくれるつもりだった。しかし、短剣の柄に手をかけるより早く、おぞましい合唱のような悲鳴が響きわたった。窓ガラスが砕け散り、生ける屍がどっとなだれ込んできた」

というふうになります。

ゾンビも怖いですが、次女のエリザベス・ベネットもある意味怖いです。中盤、なぜかニンジャとの組み稽古をするというシーンでは、エリザベスは3人のニンジャを抹殺し、あげくに倒した1人の心臓を引き抜いて食べながら「心臓はいくつも食べてきたけど、やっぱり日本人の心臓は少し柔らかい気がするわ」とつぶやきます。これが映画版ではどう表現されているか、怖いものも見たさで興味があります。

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鈴木拓也

翻訳会社役員をスピンオフしたのち、フリーランスとなりました。当面、ライターの業務...

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