海外ドラマboard

「高慢と偏見とゾンビに続け!」と熱かった米国出版界

英国古典文学界の高嶺の花と、スプラッタ色の強い通俗小説を合体させて、いったいどの読者層を狙ったのやら。マーケティング的に理解不能な作品ですが、前評判は高くて2009年に発売されるや米国ではミリオンセラーとなりました。

万馬券を当てたのは、セス・グレアム=スミスという名の小説家。名前だけだとピンとこないかもしれませんが、この人は実は、映画「リンカーン/秘密の書」の原作者・脚本家。このサイトの読者であれば、もうお分かりですね。若い頃のリンカーン大統領は、ヴァンパイアハンターだったという、誰も思いつかない設定のストーリーで、本邦でも一躍注目を浴びました。

グレアム=スミスは、青春モノTVドラマの「HARD TIMES~ボクのナニがアレなんで~」の脚本も担当していました。

原作の「高慢と偏見とゾンビ」は、米国Amazon.comのレビューを見る限り、読者からの評価はやや微妙ですが、1つのトレンドを築いたのは確かです。

ベストセラーとなったことに一番驚いたのは、当のセス・グレアム=スミス本人かもしれません。なにしろ、この本を書いた動機になったのが、出版社(Quirk Books社)の編集者から電話がかかってきて、「高慢と偏見とゾンビというタイトルを思いついたんだが、どうだろう?」という一言。これから着想をふくらませて大部の小説を(故オースティンと共著で)書き上げたのだからさすがです。

本作のヒットを受けて、Quirk Books社とセス・グレアム=スミスは、同じくオースティンの「分別と多感」のマッシュアップである「分別と多感とシーモンスター」(Sense and Sensibility and Sea Monsters:)、「高慢と偏見とゾンビ」の前日譚となる「高慢と偏見とゾンビ:戦慄の夜明け」(Pride and Prejudice and Zombies: Dawn of the Dreadfuls)も刊行しています(いずれも未邦訳)。

https://en.wikipedia.org/wiki/Sense_and_Sensibility_and_Sea_Monsters

https://en.wikipedia.org/wiki/Pride_and_Prejudice_and_Zombies:_Dawn_of_the_Dreadfuls

これら2作品は、Quirk Books社制作によるブックトレイラーもあります。「高慢と偏見とゾンビ」映画化を受けて、これらも映画かTVドラマになる日が来るかもしれませんね。


次のページ : 「高慢と偏見とゾンビ」大ヒットが生んだトレンドとは

Commentコメント

コメントしてポイントGET!

投稿がありません。

今、あなたにおすすめ

この記事の画像  9枚

Writer info

鈴木拓也

翻訳会社役員をスピンオフしたのち、フリーランスとなりました。当面、ライターの業務...

more

Recommend関連記事

この記事について報告する

board作品へのコメント

Comment記事へのコメント

Popular人気記事&コンテンツ

Weekly Vote今週の対決

投票する

Pollアンケート

あなたの好きなクライムサスペンスは?

あなたの好きなクライムサスペンスは?
CSI : 科学捜査班
CSI : NY
CSI : マイアミ
CSI : サイバー
NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班
NCIS:LA 〜極秘潜入捜査班
ホワイトカラー
シカゴ P.D.
ブラインドスポット
クリミナル・マインド FBI行動分析課
コールドケース
HAWAII FIVE-0
ブラックリスト
メンタリスト
バーン・ノーティス
ライ・トゥ・ミー
BONES
NUMBERS 天才数学者の事件ファイル
クローザー
パーソン・オブ・インタレスト
アンケートに答える

Official SNS公式SNS

Presentプレゼント

ご応募はこちら

Popular Tags人気のタグ

海外ドラマ あの人は今 映画 ゲーム・オブ・スローンズ かわいい 継続 / 打ち切り アメリカ クリミナル・マインド FBI行動分析課 俳優 アメコミ ゴシップ ウォーキング・デッド きれい イケメン Netflix かっこいい セクシー SUITS/スーツ 恋愛 アウトランダー

Pick Upピックアップ