
Happy Birthday!
本日お誕生日ヴァネッサ・カービー
海外ドラマは大好きだが、
ここのところ、忙しさや疲れや、
家族が起きている時間にあまり過激なものを観られない、などの理由で、
テレビをつけて自分の好きな海外ドラマを観る時間が、限られている。
そのため、その日に出来事や気分によっては、重いドラマを避けたい時もある。
だが、このドラマは、その重ささえも超えてしまうほどの魅力があり、その限られた時間の中で、つい見てしまうのだ。
物語は、マットとグウェン夫妻が襲撃され、マットの死が父親であるラスに伝えられるところから始まる。
順風満帆、幸せな家庭を築き始めたばかりだったはずの、二人を襲ったのは、誰なのか。
ある一つの殺人事件、と、書けば、それだけで終わってしまうが、
そこには、アメリカならではの深い問題が、複雑に絡みあってくる。
ドラッグや、ギャングや、中毒や、入隊、除隊、移民、改宗・・・
しかし、そのどれにも共通する感情は、「怒り」 であると、私は、思う。
ドラッグが必要であり、それがいつも入手できない、怒り。
過去に中毒に陥り、それがきっかけで家庭を失った自分への、怒り。
911後の入隊、そして除隊後の変化に誰も手を貸せなかった、怒り。
身近な家族だったはずなのに、名を変え、宗教を変え、遠い存在になってしまったことへの、怒り。
ここから抜け出して、自由になれないことへの、怒り。
そして、もちろん、家族が襲われ、奪われたことへの、怒り。
その怒りは、連鎖するように、個々の心の揺れを、より大きくしていく。
抱きしめ合いたいはずの、その手は、お互いの怒りの輪で遠く離れ、より深い悲しみとなり、漂いあう。
子としての気持ちもわかるし、親としての気持ちもわかる今、
このドラマを観るたびに、幸せとは何なのか、安定とは何なのか、今現代を生きる意味とは何なのか、
などと、ズーンと、暗い気分になってしまうことは確かだ。
だけど、じゃあ観るのはやめよう、という気持ちなど、全く起こらないことも、また確かなのだ。
物事には、お互いそれぞれからしか見えぬことがあり、それぞれの主張があり、それぞれの悲しみがある。
それを、これでもか、と、丁寧に、細かく、リアルに描いていて、観ていて毎回胸がぐっと詰まる。
が、やはり、このドラマを観ないままにするのは、もったいない、とさえ、
エピソードが終わり、スタッフロールが流れるころには思ってしまうのだ。
その重さゆえに、少しずつしか観ることができないが、
今一番気になるドラマである。
コメントしてポイントGET!
投稿がありません。
海外ドラマの”名バディ”といえば?