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レイプされた50代の女性が…アカデミー賞エントリーの衝撃作

難しい役に挑戦したイザベル・ユペール

 映画『ロボコップ』『氷の微笑』などの話題作を手掛けたポール・ヴァーホーヴェン監督が、新作『エル(原題) / Elle』について、主演イザベル・ユペールと共に10月14日(現地時間)、ニューヨークのリンカーンセンターで開催された第54回ニューヨーク映画祭の記者会見で語った。

 本作は、レイプされた50代のビジネスウーマン、ミシェル(イザベル)が、レイプの被害者として屈することなく犯人を突き止めるが、そこには思わぬ展開が待ち受けていたというストーリー。映画『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』の原作者フィリップ・ディジャンの小説「Oh...」を、ヴァーホーヴェン監督が映画化した。

 製作経緯についてヴァーホーヴェン監督は「実は当初、このフランスの小説を英語で映画化する予定で、アメリカの脚本家を雇って製作するつもりだったが、誰も企画に興味を示してくれなかった。製作資金面でも、アーティストの作品としても受け入れられなかった。そこで、パリで撮影することになった。実際に戻ってきて正解だったのは、イザベルを起用して製作できたことだ」と明かした。

 本作はフランスの代表作品としてアカデミー賞外国語映画賞にエントリーされたが、初めてのフランスでの撮影について「『ロボコップ』で初めてアメリカ映画を撮影したときと同じ感覚だった。もっとも『グレート・ウォリアーズ/欲望の剣』もアメリカ製作の映画で、アメリカ人(スタッフ)に囲まれて仕事をしたが撮影はヨーロッパで行われた。僕はアメリカ人に囲まれて、アメリカで撮影してこそ、ようやく自分もアメリカ人になれると思っている。それが『ロボコップ』の体験だった。そして本作ではフランス人(スタッフ)に囲まれ、ヨーロッパ(フランス)の文化を受け入れて、ようやくフランス映画ができる。だから、最初からフランス映画を作ろうと思って製作しているわけではないんだ」と答えた。

 これまでの映画にないような新たなキャラクターとしてミシェルが描かれていることについて、イザベルは「彼女は子供の頃にトラウマを受けた体験をしたけれど、(映画内で)その説明はされていなくて、それが理由でさまざまなことに過敏になっている。でも、そんなトラウマが理由の一部として映画内では新たな(ヒーロー的な)キャラクターに変わっていく姿も描かれているの」と説明した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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