
Happy Birthday!
本日お誕生日ダニエル・クレイグ
実を申しますと、私は前作の映画『ブリジット・ジョーンズの日記』『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』があまり気に入っておりませんでした。
というのも映画の出来が悪かったというのではなく、あまりにも私が原作の小説に思い入れがあり、「やっぱり原作の方が…」と思って楽しめなかったのが原因なのですが…。
小説「ブリジット・ジョーンズ」シリーズの画期的だったところは、それが「日記」形式だったことだと思います。
ある日の日記では「やったーモテちゃったー!私ってばすっごいイイ女なのかも!?」とはしゃいでいたブリジットが、翌日には「なに浮かれてたんだろ…私なんて一生独身でおばあちゃんになっちゃんだわ…」と一転して卑屈モードに突入したり。
そのアップダウンの激しさは、小説形式では描けない、あまりにも等身大な女性像でした。まるで友達のブログを読んでいるような親近感と素朴さで、何度本を読みながら「わ、わかる〜!!」と思ったことか!
そんなわけで、11年ぶりの映画最新作『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』、期待とちょっぴりの不安をかかえつつ鑑賞したのですが…
これはシリーズ最高傑作でした!
アラフォーで独身のブリジット(レニー・ゼルウィガー)が、突然の妊娠!
父親は、ワンナイト・ラブをキメた大富豪のジャック(パトリック・デンプシー)か、はたまた焼けぼっくいに火がついた一夜をすごした元カレのマーク(コリン・ファース)か?
おおきなお腹を抱えながらも相変わらずドタバタなブリジットと、彼女をめぐって争う2人のイケメン。
はたして、最後にブリジットが結ばれるのは…?
という、前作を踏襲した新たな三角関係の物語です。
今回の映画が特に良かったのは、原作にはない完全オリジナルストーリーだからではないかと思います。
小説のストーリーをなぞってしまうと、長い物語を凝縮せざるを得ず、それぞれのシーンの描写が荒くなったり、テンポが早すぎてしまうことがあります。
今作は従うべきあらすじがない分、前2作よりこじんまりとした展開ながらも、映画の尺で起承転結がちょうど収まる物語に仕上がっていました。
その分、笑いどころがこれまでよりも倍増しています。私の観た回では、数分に一度は劇場が爆笑でわいたほど!
脚本には原作者のヘレン・フィールディングもクレジットされているので、ブリジットのドジっぷりも、それをカバーするチャーミングさも健在です。
しかもあの寡黙なマークも、ジャックとの父親覇権争い(?)でこれまで以上にコミカルな立ち回りをしていますよ。
イケメン2人に言い寄られる甘い物語にみえがちですが、今作は特にラブコメの「ラブ」より「コメ」多め。「ハーレム展開はちょっと…」という方も、ゲラゲラ笑って楽しめる作品です。
映画を観終わったとき、原作小説そして映画版とブリジットの悲喜こもごもを追いかけてきた身としては、「感無量!」の一言につきる思いでした。
あぁ俺たちのブリジットよ、お幸せに!
なんだか大切な友達を見送るような気持ちで、エンドロールとともに私は大号泣しておりました。
コメディとして完成しているので本作だけで見ても楽しいですが、やはりこの気持ちの盛り上がりはシリーズを通して見てきたからこそ味わえるもの。
できれば前2作も予習いただいた上で、ご覧いただきたいです。
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