第74回ゴールデン・グローブ賞 プレス・ルーム現場潜入レポ

大手映画/TV賞では、報道陣のための“プレス・ルーム”なるものが用意されています。ここには受賞者たちがやってきて、我ら報道関係者からのQ&Aに答えてくれるワクワクものの場所なのですが、誰でも入れるわけではありません。今回そんな貴重な場所にこの筆者がお招きを受け、現場取材してきました!

©2017 Akemi K. Tosto

アカデミー賞とエミー賞のプレス・ルームにお邪魔したことがあるのですが、ゴールデン・グローブ賞は他の映画賞よりも取材許可を入手するのが難しいと言われていて、筆者も今回が初めて。限られた報道陣のみが集まっていて、どことなくアットホームな雰囲気でリラックスしたムードなのが嬉しかったですね。

エマ・ストーンも舞台裏ではリラックスの笑顔。

BEVERLY HILLS, CA - JANUARY 08: Actress Emma Stone poses in the press room during the 74th Annual Golden Globe Awards at The Beverly Hilton Hotel on January 8, 2017 in Beverly Hills, California. (Photo by George Pimentel/WireImage)

え〜、報道陣のルーム近くにはまず美味しいブッフェ式の食事が用意されていて、授賞式を見ながら食事をしつつひと休みできるようになっています。腹が減っては戦ができない!ってわけですね。ちなみにゴールデン・グローブ賞は、アカデミー賞と異なりアルコールが振舞われることでも有名なんですよ。アカデミー賞は、授賞式会場内での飲食は一切禁止なので、一杯飲みながらゆったり楽しめるGG賞は、セレブ間でもファンが多いのです。我々プレスの人間にもビールがふるまわれたっていうのは、感動でしたねえ。仕事にいっそう精が出るってわけです。 


マット・デイモンは、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』の製作総指揮として登場。 

©2017 Akemi K. Tosto

同作で主演のケイシー・アフレックが見事主演男優賞を獲得しました。

BEVERLY HILLS, CA - JANUARY 08: Casey Affleck poses in the press room during the 74th Annual Golden Globe Awards at The Beverly Hilton Hotel on January 8, 2017 in Beverly Hills, California. (Photo by George Pimentel/WireImage)

映画でケイシーの元妻役を演じたミシェル・ウィリアムズ。短いシーンでしたが、見ているだけで胸が張り裂けそうな名演を披露してくれました。

©2017 Akemi K. Tosto


今年のゴールデン・グローブ賞でとにかく目立ったのは、みなさんもご存知のようにトランプ次期大統領に対する冗句やコメント。TVで中継された受賞スピーチのみならず、受賞者インタビュー・ルームでも同様で、報道陣は特に黒人俳優の受賞者たちにトランプ関係の質問をしていました。

プレスルームの受賞インタビュー中でも、筆者の印象に深く残ったのは映画の部で助演女優賞に輝いたヴィオラ・デイヴィスのコメントでした。

©2017 Akemi K. Tosto

「トランプ次期大統領のことよりも、私たちがアメリカ国民としてどう振る舞うべきかを考えるのが先だと思います。なぜなら多数の国民の考えを反映していない人間がホワイトハウスに就任するわけがないからです。それを考えた時に国民としての我々をどう説明すればいいでしょうか。きっと沢山の答えがそこにあるのではと思います。」そのヴィオラの思慮深い言葉を聞いて、深くうなずいていたのは筆者だけではなかったはずです。

BEVERLY HILLS, CA - JANUARY 08: Viola Davis attends the 74th Annual Golden Globe Awards - Press Room at The Beverly Hilton Hotel on January 8, 2017 in Beverly Hills, California. (Photo by David Crotty/Patrick McMullan via Getty Images)

それにしても『ラ・ラ・ランド』の威力は凄かったですね。でも納得です。実は筆者はミュージカルが苦手。『ラ・ラ・ランド』を見に行くのも随分長いこと渋っていたんです。でもいよいよ映画について執筆しなければならなくて見に行くことに。結果は自分でも驚きながら、最近見た作品の中で一番気に入ってしまったんですね。まさにマジカルな経験でした。

©2017 Akemi K. Tosto

本作で主演男優賞を受賞したライアン・ゴスリングはプレスルームの受賞Q&Aで、映画がここまでの大ヒットになった理由の一つには「夢を追いかけることの大切さを美しく描いているからだと思う」と語り、「特にこういう時期だし・・・」と付け足してたのが印象的でした。これも暗にトランプ次期大統領の就任を控えて不安な時勢だから、ということなのでしょう。

『ラ・ラ・ランド』でコメディ/ミュージカル部門の作品賞、最優秀監督賞、脚本賞を根こそぎ受賞したデミアン・チャゼル監督は1985年生まれで今年37歳という若さ。

BEVERLY HILLS, CA - JANUARY 08: Cast and crew of 'La La Land,' winners of Best Motion Picture - Musical or Comedy, pose in the press room during the 74th Annual Golden Globe Awards at The Beverly Hilton Hotel on January 8, 2017 in Beverly Hills, California. (Photo by Kevin Winter/Getty Images)

チャゼル監督は歴代最年少の監督賞受賞者だそうです。作曲賞を受賞したジャスティン・ハーウィッツとはハーバード大時代からのバンド仲間&ルームメートだったという大の友達だとか。「ジャスティンとこうして舞台に立って賞を分かち合えるのが嬉しい」と言っていました。インタビューの後で舞台袖に立っていたジャスティン氏が、友人のチャゼル監督に”Thank you”っと言っていたのが見えて微笑ましかったです。順風満帆と言った感じのチャゼル監督。アカデミー賞も席捲しそうで、これからの活躍がますます楽しみです。

まだまだ皆さんとシェアしたいお話もありますが、今回はこれにて。また次回お会いしましょうね。

(写真・取材・文: 明美・トスト / Akemi Tosto)

 

《放送情報》

【字幕版】第74回ゴールデン・グローブ賞 授賞式

海外ドラマ専門チャンネルAXNで、1月14日(土)7:00PM放送

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