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燃えろイゴール!ステレオタイプをぶっとばせ!―ロシアの二枚目俳優イゴール・ペトレンコについて

イゴール・ペトレンコ(Игорь Петренко)※発音は「イーゴリ」に近い
1977年8月23日、ドイツのポツダム(当時は東ドイツ)生まれ、父はソ連軍の中佐、母は英語通訳、イゴールが3歳のころモスクワに戻られています。体操、柔道、サンボを得意とし、英語も堪能です。

2017年現在39歳、身長183cm、最近13歳年下の女優さんとご結婚されました(3回目)、3児の父。
※ロシアでは離婚率が非常に高く、芸能界ではバツ5,バツ6もザラだとか…。

ペトレンコはその恵まれた容姿と身体能力を生かし俳優として活躍、「Звезда(Star)」(2002)で成功を収め、トップスターの仲間入りを果たします。「名探偵シャーロック・ホームズ」が製作される頃にはすっかり売れっ子の俳優だったペトレンコ。ホームズ役の第一候補に挙がるも自分はイメージと違う、と一旦断ったそうです。それもそのはず、ペトレンコはロマンスやアクション等の娯楽作を得意とする二枚目俳優で、一般的なホームズのイメージとはかけ離れております。それにロシアではリヴァーノフ主演のホームズが大変愛されており、新たなホームズを創ることは大変なプレッシャーとなります。それでもアンドレイ・カヴン監督は諦めることなく熱烈な説得を繰り返し、遂にペトレンコはオファーを受けることとなりました。

「ホームズと自分の共通点が何一つない」―

―などと発言しつつも、ワトソン役のパニンとともに試行錯誤を繰り返すペトレンコ。この時パニンは「Игорян, жги, я подстроюсь(イゴーリャン、燃えろ、俺が支える)」と励ましたそうです(涙)。その励ましで燃え上がったのか、ペトレンコはステレオタイプのホームズ像からの脱却を目指し、独自のホームズを築き上げたのでありました。


…文章が長いとダレてきますので(私が)、ここで改めて二枚目ペトレンコと試行錯誤の結果生まれたホームズのビフォアーアフターをご覧いただきましょう。

ビフォアー。

アフター。

・・・役者さんって、凄いですね。

描きながらもリスペクトが止まりませんでした…


ペトレンコ本人もインタビューで「このドラマのホームズは狂言回しのような存在で、ヒーローはワトソン」と答えています。放映された当時、あまりにもいつものペトレンコとかけ離れているため昔からのファンの方は大変驚かれたそうです。お気持ち、お察しします。このホームズが大変強烈なので、以降似た役が続いてしまうのではないの…と思っていたら、何事もなかったかのように最近は二枚目役者に戻られているご様子です。…なぜか寂しい…。ホームズは彼のキャリアの中で奇跡の存在なのでしょうか。今は亡きパニンの支えがあったからこそ…とも思えます。


今にして思えば…アンドレイ・カヴン監督がこのトレンディな二枚目俳優から奇天烈なホームズを引き出したことが驚きではありませんか。このドラマ自体が奇跡のような存在なのかもしれない、と調べれば調べるほど思うようになってきました。

本来の二枚目ペトレンコを感じることが出来る作品のご紹介

そんなペトレンコの出演作が日本でも僅かではありますが公開されています、オススメを抜粋。

『現代の英雄』(2006)
ロシアの詩人、ミハイル・レールモントフの小説の映像化。麗しい容姿に優れた知能と運動能力を持ちながらも破滅していく青年将校ペチョーリン役をペトレンコが演じております。大変なハマり役で、ペトレンコがお好きな方でしたらどこからどう眺めても見飽きないことでしょう。友人が恋している女性を横から奪うなど、イケメン非道を繰り返すペチョーリン。許されることでは無いと分かっていながらやめられない…悔しいけれど、内的葛藤するペチョーリンは美しいのです。19世紀のカフカスを舞台にした美しい景色や文化も見どころです。

『インターセプター LBX-546』(2011)
クールかつ深淵なスタイリッシュSFアクション。鑑賞者も届かないほどに深淵。ただしペトレンコだけを重点的に観た場合、惜しみなく映し出される肉体美とクールなアクションにと、所によりやや魅力的な作品です。

『タイム・ソルジャー』(2010)
切ない恋に爆炎と友情を混ぜてタイムスリップで仕上げた結果、意外な面白さがケミストリーした一品。細かいことは気にしない、面白ければそれは正義となる、そんなアバウトさが愛しい。ペトレンコはタイムスリップしてしまう大学講師役。ヒロインと切ない関係を見せる一方で、死にもの狂いで戦場を駆ける姿が男前です。実は「タイム・ジャンパー」(原題Мы из будущего)という映画の続編です。

また、近年では「Викинг(Viking)」というロシアの大作映画(世界60か国で上映※日本除く)にも出演されております。いまでも第一線で活躍するペトレンコ、日本でも公開作品が増えて認知度が上がって欲しいものですね。


~おまけ~繋がりの多いロシアの芸能界

「名探偵シャーロック・ホームズ」の出演者は本作以外でも共演作があります。
ペトレンコの場合はワトソン役のアンドレイ・パニンとは2作品。
「Водитель для Веры(A Driver for Vera)」(2004年)
「Отрыв」(2011年)

さらにペトレンコとレストレード役のミハイル・ボヤルスキーも2作品。
「Тарас Бульба (タラス・ブーリバ)」(2011)
「Черная кошка(黒猫)」(2016)

ロシアでは公式サイトで配信されていることが多いので、「名探偵シャーロック・ホームズ」が気になった方は検索されてみては如何でしょうか。言葉は分からなくても、彼らが一緒にいると嬉しくなってしまいます…


AXNミステリーの「名探偵シャーロック・ホームズ」のサイト

毎週火曜18:20~、水曜4:10~から放映中です(全8話)。

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諏岸(すぎし)

湘南在住の兼業イラストレーター。おじ様大好きまっしぐら、古今東西和洋中のおじ様を...

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